離島看護師の1日!仕事内容や給料とオンコール事情を解説します

Uncategorized

「離島看護師の1日ってどんな感じ?」「オンコール大丈夫?」

離島の看護師ってどんな生活をしているのか気になっていませんか。

本記事では、離島の高齢者施設で働く看護師のリアルな1日や給料、オンコール事情などを解説します。

離島の看護師の仕事に興味がある方の疑問が解決されれば幸いです。

離島看護師の1日の流れ

離島の高齢者施設で働く看護師の1日を紹介します。

8:10 保育園送迎

8:20 出勤

8:30 始業 申し送り

8:45 看護師の申し送り

9:00〜12:00 訪問看護、施設内での利用者さんの対応 

12:00〜13:00 休憩

13:00〜16:00 訪問看護、看護業務

16:00〜17:00 食事介助

17:30 終業

17:40 保育園迎え

18:00頃 帰宅

離島は生活圏が狭い

都市部で働いていた頃は、保育園と職場の移動に時間がかかるのが当たり前でした。しかし、離島では保育園も職場も近くにあり、移動にほとんど時間がかかりません。

「距離の近さ」は、子育て中の看護師にとってとても大きなメリットです。たとえば、子どもが急に熱を出したときも、すぐに迎えに行けるので、気持ちにも余裕が持てます。

私が暮らしている島では、「大雨警報が出たら子どもを迎えに行く」というのが決まりです。これは保護者だけでなく、地域の人たちや職場のスタッフにも広く知られていて、当たり前のこととして受け入れられています。

実際に警報が出ると、まわりのスタッフが「そろそろ迎えに行ったほうがいいよ」と声をかけてくれることもあります。他のママたちも一緒に帰るので、気まずさを感じることもありません。

高齢の方が多い地域だからこそ、子どもはみんなにとっての「宝物」。子育て世代が安心して働けるように、地域全体で支えてくれていると日々感じます。

離島の高齢者施設で働く看護師のおもな仕事内容5つ

離島で働く看護師のおもな仕事内容を紹介します。

健康管理に関する業務

おもな仕事内容のひとつは、利用者さんの健康管理に関する業務です。バイタルチェック、服薬管理、訪問看護など健康管理に関する業務をこなします。

利用者さんの体調の小さな変化にも気づけるよう、日々の観察を丁寧に行うことが大切です。高齢者は症状がわかりにくかったり、急変しやすかったりするため、異変の早期発見と迅速な対応が求められます。

医師が常駐していない場合もあるため、看護師の判断が重要になる場面も少なくありません。離島という環境では、地域の医療機関と連携を取りながら、限られた資源の中で最大限のケアを提供する工夫が必要です。

緊急時の対応(オンコール)

日中の勤務中は、施設内や訪問先で利用者さんの体調に急な変化があった際、対応にあたるのも看護師の大切な役割です。バイタルサインの確認、医師への報告、必要に応じた救急搬送の判断などをおこないます。

夜間や休日など看護師が常駐していない時間帯には、オンコール対応が発生します。施設職員からの連絡を電話で受け、症状を丁寧に聞き取り、状況に応じて指示を出したり、必要があれば現場へ向かったりすることもあるでしょう。

離島では都市部のようにすぐに病院へ行けない場合もあるため、早めの判断と対応が求められます。ただし、看護師が一人で抱え込むわけではなく、救急隊やドクターヘリとの連携など、緊急時には地域の関係機関と協力して対応する体制が整っているため安心です。

終末期ケア

高齢化率の高い離島では、終末期のケアも看護師の大切な業務のひとつです。最期を病院で過ごすとは限らず「住み慣れた自宅や施設で家族と過ごしたい」と希望される方も少なくありません。

その思いに寄り添いながら、ご本人やご家族が納得のいく形で最期を迎えられるよう、看護師はサポートを行います。

離島という地理的な特性上、都市部のようにいつでも高度な医療にアクセスできる環境ではありません。

救命処置が必要な場面では、ドクターヘリによる搬送や、近隣の病院との連携が求められますが、終末期においては、延命治療よりも穏やかな時間を望むケースも多くあります。

そのため、急変時の対応だけでなく、事前にご本人・ご家族の意向を丁寧に確認し、どこまで医療的な介入を行うか、意思決定を支えるのも大切です。

医師との連携をはじめ、介護士やケアマネジャーとの情報共有も欠かせません。

ご家族への対応

ご家族への対応も、離島の看護師の重要な業務です。特に離島では、家族が島外に住んでいるケースが多く、都市部とは異なる配慮が求められます。

夜間や天候不良の際には、交通手段が限られているため、急な連絡があっても家族がすぐに駆けつけることができない場合があります。こうした背景をふまえ、日頃からご家族との連携を密にしておくことが大切です。

とくに終末期の利用者さんの場合、病状が急変してから連絡しても間に合わないことがあります。状態が落ち着いているうちから、看護師が中心となって「何かあったときの対応」についてご家族の意向を確認します。

「最期をどこで迎えたいか」「どの段階で連絡を希望するか」などをあらかじめ話し合っておくことで、ご本人・ご家族の思いに寄り添った看護ができるでしょう。

地域行事への参加

離島で働くうえで、地域行事への参加は欠かせません。病院勤務であっても、高齢者施設勤務であっても、なんらかの形で地域行事に関わることがあります。

たとえば、地域の祭りへの参加です。島で暮らす利用者さんの多くは、その土地で生まれ育ち、若いころには祭りに参加していた人たちです。お祭りの日が近づくと「昔は◯◯で踊ったよ」「あの頃は楽しかったね」と、自然と会話がはずみます。

島の行事は、利用者さんにとって思い出のつまった特別な時間であり、その雰囲気にスタッフも関わることで、利用者さんの表情が生き生きとしたり、関係性が深まることもあります。

地域行事の日は地元の企業が休みになることもあり、職場全体で参加することもあるでしょう。地域の行事を一緒に楽しむことで、島の文化や住民の想いを知ることができ、それが日々のケアや看護にもつながっていきます。

地元の人たちが何を大切にしているのかを知ることは、離島で働く看護師にとって大きなヒントになるのです。

給料が低いとは限りません

離島の看護師求人を見ていると、時給1,300円前後の案件に出会うことがあります。都市部での勤務経験がある方にとっては、「収入が下がるのでは」と不安になるかもしれません。

基本給だけで比較すると、都市部の方が高いケースは多いです。しかし実際の生活全体で見てみると、離島での暮らしには「出費を抑えられる」というメリットがあります。

たとえば、家賃が格安または社宅・寮付きの場合が多く、住居にかかるコストは大きく軽減されます。スーパーや外食の選択肢が少ないことで、外出時の出費が減るのは、離島暮らしの利点です。

離島では看護師の人材が不足していることが多く、いったん職場で「必要な存在」と認められれば、条件の見直しがおなわれることもあります。実際に、勤務開始後に給料がアップしたという声も珍しくありません。

自治体によっては離島勤務者に対する補助金制度を設けているところもあるため、思わぬ支援を受けられることもあります。

収入面だけで「離島=給料が低い」と判断するのではなく、生活コストや福利厚生、補助制度などもあわせて考えてみると、実は手元に残るお金は都市部とあまり変わらない、もしくはそれ以上になることもあるでしょう。

転職先を選ぶ際には、「給料」だけではなく「暮らしやすさ」「支出とのバランス」といった視点も加えて検討するのがおすすめです。

オンコールはひとりで担当することもあります

オンコール事情は、勤務先によって大きく異なります。勤務先によっては、ひとりで対応しなくてはいけない場合や、複数人で対応する場合です。

ひとりで対応する場合の例をみてみましょう。

ある高齢者施設では、看護師が不足しており、常勤看護師が1名しかいませんでした。夜勤帯は、介護職員のみで対応するため、緊急時には看護師に連絡がきます。
看取りの方がいる場合や、状態が不安定な方がいる場合はオンコールでの連絡の頻度が上がりますが、通常時は1ヶ月に1度あるかないか、程度です。
看護師が島外にいて緊急時に対応できない場合には、かかりつけ医に直接連絡して指示をあおぎます。

「オンコールをひとりで担当」と聞くと、負担が大きく不安に感じるかもしれませんが、実際には医師や他職種との連携がしっかり取れていることが多く、看護師だけに責任が集中するわけではありません。

夜間のオンコール業務を外部に委託している施設もあります。こうした体制であれば、夜間の呼び出しは減り、負担も大きく軽減されます。

ただし、オンコールの体制や手当の有無・金額は施設によって異なるため注意が必要です。制度があいまいな場合もあるため、応募前や見学時に確認しておくことをおすすめします。

まとめ

離島の看護師の仕事は、都市部と比べて環境や働き方に特徴があります。保育園や職場が近いなど、子育て中の看護師にとって嬉しいメリットです。その一方、医師が常駐していない中での判断や、オンコール対応など、責任の大きな場面もあります。

地域とのつながりが強く、住民やスタッフが一体となって支え合う文化が根付いているのも離島の魅力です。給料面では都市部より低く見えることもありますが、生活コストや支援制度を含めて考えると、意外と収支バランスが良いケースもあります。

「離島=大変そう」というイメージだけで判断せず、自分に合う働き方かどうか、地域との相性も含めて検討してみるのがおすすめです。

離島ならではのやりがいや温かさを感じられるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました